回想」 東西合同20周年記念式典

登場人物は、会員同士の仲間意識を深めるために実名を使いました。

● 定時総会
定時総会は定刻の14時から始まりました。司会進行は総務世話役の才野さんです。才野さんは20周年イベントがスムースに進行するように、計画から実行にいたるまで裏方で支えてくれました。実務能力は卓抜しており、パーフェクトな仕事ぶりは定評があります。

相田総会議長のもとに、それぞれの議案の審議が行われました。総会出席者75名。議案は、全ての案件が滞りなく承認されました。


●20周年記念式典
実行副委員長として八面六臂の活躍をされた梅津綾子さんの司会進行で式典は始まりました。LSCのマドンナ(女傑?)梅津さんは交流パーティーやアトラクションでも軽妙な話術と声楽で鍛えた美声で名司会を行いました。また、多くの参加者を募り、会場設営などでもたいへん尽力されました。

最初に代表の相田さんから、LSCの現状と将来の展望を格調高く、熱っぽく語られました。相田さんは個性的で、口うるさい世話役会の面々の意見を良く取りまとめておられ、苦労が絶えないことと思われます。その、温厚篤実な人柄と人格には敬服いたします。後継者の輩出が待たれます。

続いて創立者奥野さんの登場です。大老は時々、黄泉の国から舞い戻りクラブの活動を見守っています。今ではあの世とこの世の境目に生きているような怪物です。しかも、頭脳明晰で博学多才ぶりは衰えを知らず、カールッブッセの「山のあなた」を原語で朗読し、会員を煙に巻いて颯爽としていました。

三番目は元総務世話役の安東さんの挨拶です。関西支部との関係や世話役会の設立の経緯を聞くにおよびLSCが今日あるのは、諸先輩の努力があったことをあらためて理解しました。安東さんは今回、鎌倉の別邸を会員に開放してくれました。邸宅の虎の敷物はいまだ健在のようです。「苦しい時には助け合う、恩義を感じたら借りを返す」安東さんのモットーです。

次は新しく関西支部長に就任した、須賀さんです。関西支部は15周年を迎えて次第に活発になり、今では例会に100名以上の参加があり、会場探しに苦労をしているとのことでした。支部の隆盛の要因としてホームページの更新、例会、同好会の積極的な推進が効果的との分析をされていました。やや低調気味の本部は大いに参考とすべきことのようです。

最後は今大会の立役者、実行委員長の加藤明さんのお出ましです。施設の説明や注意点、寿司の食べ方などユーモアを交えた解説がありました。加藤さんは抜群のアイディアと実行力の持ち主です。会場の選定の始まり関西支部との連携のために、いち早く、京都の某料亭での会合を開くなど進出鬼没ぶりを発揮されました。東京サロン会の世話人としても、活躍中です

● 東西交流パーティー
 北は青森、岩手、南は沖縄から集まった会員が一堂に会した盛大な交流パーティーです。
関西の重鎮、常田さんの乾杯の音頭でパーティーは始まりました。会場には中華、洋食、寿司と豪華な料理が勢ぞろいしています。特にマグロ問屋「三浦三崎港」の寿司職人3人が三崎漁港で揚がった新鮮な魚をネタに寿司を振舞ってくれています。これは、すこぶる評判がよく寿司カウンターは長蛇の列ができて、すぐに無くなってしまいました。食欲旺盛は長寿の秘訣です。そして、斉藤さんのギターの弾き語りがパーティーを華やかに演出し会場は一段と盛り上がりました。梅津さんは陽気に踊り始めています。

旧交を温めている人もいれば、新しい出会いで意気投合し旅行談義に花を咲かせている人など皆さん思い思いに楽しんでいました。遠路から参加した、沖縄の新垣さん、岩手の及川さん、青森の柿崎さんなど多数の方のスピーチがあり、あっという間の2時間有余が過ぎ去りました。最後に、大会裏方の松本弘道さんの、会場整理の要請でパーティーは終了しました。

● アトラクション
 アトラクションは500名収容の大ホールで行われました。舞台照明と音響は川本さんと荒井さんがプロの技を駆使し一流の舞台に仕上がっています。観客は90人余と少なく残念でしたが、こんな会場で演技できるなんて、演者はさぞ満足したことでしょう。総合司会は「ら・マンタの男」天野さんです。軽妙なアドリブとソフトな語り口は品格があます。ブライダル司会者としても通用するほどの裏芸持ち主です。

寸劇と開会宣言では奥野翁が再び登場しました。孫のような加藤寿美子さんとの茶目っ気たっぷりな、おとぼけ演技はほほえましく、会場から笑い絶えませんでした。多分加藤夫妻のシナリオなのでしょうが「チーン」と鉦を鳴らして昇天。それにしても奥野さんは、あの世とこの世を行ったりきたりと忙しいお方です。本人もどちらに現住所があるのか、分からなくなってしまっている節があります。こんな心境になれれば「人生楽しからずや」です。

 社交ダンスの模範演技では、亀山さんが大活躍でした。本格派の平田奥様との競演はさぞ緊張したことでしょう。最初は顔が引きつっていましたが、昔取った杵柄を思い出したのでしょう、後半ではリズムに乗って楽しそうでした。そして、平田ご夫妻の優雅な演技は観客を魅了させました。また、会員参加のダンスイングタイムでは腕に自信のある方々が壇上に登場。照明や音響効果とあいまって、リズミカルな動きはそれなりにお上手でした。

発足まもないマジッククラブは、インストラクターの荒木さんがクルーズ世界一周中で欠席でした。弟子達がどのくらいの腕前なのか。演技中にネタがばれて、見ている人を気の毒がらせてしまうのではないかと内心不安でした。ところがロープマジックでは栗原裕通さんの堂々たる演技は見事なものでした。アシスタントの太田紋子さんと加藤寿美子さんの演出効果も良かったです。トランプ手品の変な外人がでてきたときには「気持ち悪い」との声が聞こえました。ちょっと演技過剰のようでした。

 大人の雰囲気をタップリ漂わせた今井さんのムード歌謡は、殿方をうっとりさせました。実行委員会で梅津さんに歌の披露を依頼された時には、大分躊躇していましたが、本番では落ち着いた見事な歌いぶりびっくり。スポットライトを浴びると輝くタレント性と独特の才能を発揮した一場面でした。堀江さんもまた、今井さんに劣らない才媛です。ヒップホップダンスから社交ダンスまでこなし、ムード歌謡もまた素晴らしいものでした。二人のデゥエットが聴きたいものです。

「マイクを持ったら離さない」と紹介のあった関西の井藤さんと正木さんは、さすがに歌い馴れています。貫禄充分で聞かせます。井藤さんは長渕剛の「トンボ」を歌ってくれました。これは元巨人軍清原選手の応援歌だそうです。関西人なら阪神タイガースでしょう。関東勢に気配りをしてくれたのでしょうか。正木さんの歌い込まれた「北の漁場」は独特の味がありました。

 そして、昭和30年代に大ブームを巻き起こした「歌声喫茶」の再現に、若かりし頃を思い出し全員が大声を上げて歌っていました。カラオケじゃなくて会場全体で盛り上がれるのが「歌声喫茶」かもしれません。

フィナーレは「カルフォルニアクルーズの旅」招待券の抽選会です。豪華景品に皆さん、我こそ幸運を仕留めようと最高潮に盛り上がりました。プレゼンターの清水さん(セブンシー・クルーズの日本代理店代表)とジャンケンをして勝ち抜いた人が残ります。最後に熊川さん、井藤さん、柳沼さんが勝ち残り決勝戦に望みました。そして、柳沼さんが幸運を手に入れました。

こうして大会初日は大成功のうちに終焉となりました。この裏には「人の歓びを我が歓びとして受けとめ」裏方に徹した大勢の方々の献身的な努力のあったことを、忘れてはならないことです。明日からはハイキング、ゴルフ、そしてセンター内で行われるダーツ、卓球などそれぞれ参加することになります。

         2010年5月25日   文/篠崎春彦